こちらの事例は、 会社の事務所と同じ敷地に、商品の生産工場も持つある食品メーカーの社長。
お問い合わせいただき会社に伺って、まず驚かされたのが社長室の床に直接積まれた書類の山。
高さ30cm以上の書類が、壁にそってぐるりと一周していたのです。
社長は、この書類を片づけなくてはと気にして約10年。
商談中も出張中も、頭の片隅には常に書類の山の事がちらつき集中できない程だったそうです。
社長室に業務報告にやってくるスタッフはもちろん、会社においでになる来客の目も気になってしまい・・・
ついに、片づけコンサルティングを受けることに踏み切ったのでした。
片づけなくてはと気になってしかたないのは、頭の中に“つまり”ができてしまったから。
“つまり”はズバリ、片づけられないでいる状況のこと。
スッキリ・ラボでは、“つまり”の原因である書類を片づけるために、3つのポイントをご提示しました。
(1) 時間を決める
片づける時間は毎朝10時~10時半の30分とする。
(2) やること(作業)を明確にする
ひと山ずつ番号をつけて、片づける順序を記入した予定表を作る。
番号順に書類の仕分け(要・不要を見極める)をする。
(3) 場所を限定する
片づける場所は社長室。
スケジュールにそって、社長が自分で片づけをスタートさせました。
スタッフも家族も手伝わず、社長がひとりですべての書類を片づけたのです。
社長室の書類がきれいに片づくまでには、じつに3ヶ月間かかりました。
3ヶ月は長いのでは?と思われるかもしれません。
しかし大切なポイントは、この2つなのです。
書類の山がなくなると共に、社長の頭の中の“つまり”も取り除かれ、業務に集中できるようになったのです。
そして、この片づけの副産物として、スタッフもオフィスの片づけに率先して取り組むようになりました。(率先垂範の効果)
片づけは隣接の工場へと波及し、会社全体がスッキリした環境を維持するという高い意識を持つことに成功したのです。