実績・事例紹介

【インタビュー:株式会社太明様】1日15分でスタッフに自主性が生まれ、習慣が定着化するので、片づけを通してビジネスが広がります。


株式会社太明 太田社長(左)開陽丸武明さん 角屋美鈴さん 小松易

株式会社太明さんは、品川区で地域に密着した建具屋さん。社長交代を機に新しい会社への出発として、社内をスッキリさせる片づけに取り組みました。小松易との出会いは講演会。小松の講演に共感していただき、講演後にコンサルティングを依頼。社内で「かたづけ隊」を結成し、見事にオフィスをスッキリさせることに成功。今回は、具体的な片づけについてのお話とスッキリ・ラボへの評価をお聞きしました。

株式会社太明様のご紹介

- 最初に会社のご紹介をお願いします。

太田社長:株式会社太明は、昭和23年創業の建具屋です。元々は、工務店さん向けに建具を卸していましたが、先代は、直接ユーザーさんからいただく小さな仕事も取り込んでいました。ご存知のとおり、年々工務店さんの数も少なくなっています。現在では、直接ユーザーさんのお仕事が中心となり、事業も建具に限らず、新築までと多角化しています。

- 厳しい業界だと思いますが、どういった営業活動をなさっているのですか?

開陽丸さん:確かに、卸の売上は減少しています。しかし、当社にはこれまでお付き合いをさせていただいたお客様のリストがありました。手書きだったものをデータベース化して、直接ご挨拶にお伺いしています。毎月、「たいめいる」というニュースレターを手渡しでお届けしていまして、お客様にも好評をいただいています。まさに、太明は、地域の皆様に支えられている会社だと言えます。

- 今回、片づけに取り組まれたとお聞きしています。片づいたオフィスの感想を教えていただけますか?

「片づけをすることで、気分がいいし、仕事の効率も上がりました。」(太田社長)

太田社長:まずは、気分がいいですね。必要なものだけが整理されたオフィスは作業スペースにゆとりが生まれて、効率が上がっていると思います。広い作業スペースは事故の防止にも有効だと思います。

スタッフのコミュニケーションが向上し、お客さんにも好評

- 片づけの前後の変化を具体的に教えていただけますか?

開陽丸さん:片づけを行う前まで社内が散らかっていたというわけではありません。必要なものを機能的に収納できていたと思います。しかし、多くのモノを保管しようとすると、スペースが必要になります。面積は変わりませんから、必然的に収納棚が多くなります。結果、圧迫感のあるオフィスになり、スタッフ同士が顔を合わせることができない状態になっていました。お客様がいらした際、ドアを入ってもスタッフの顔が見えないため、戸惑われることもあったようです。今回、収納ではなくモノを減らすという視点で片づけを行うことで、スペースに余裕が生まれました。スタッフ同士のコミュニケーションも取りやすくなりました。片づけプロジェクトを通してゴールイメージに掲げたお客様にとって、「また来たくなる会社」になったのではないかと思います。

オフィスの片づけ前と後

デスクの片づけ前と後

過去の経験から、コンサルタントの必要性は感じていた。

- 片づけようとしたきっかけを教えていただけますか?

開陽丸さん:事業継承をすることになり、新しい会社の出発として何かをしたいと考えていました。そんな時に、小松さんの講演を聞く機会がありました。モノを減らすという発想、片づけを習慣化することで仕事のスタイルが変わること、そして何より「片づける」とは、「片をつけること」という言葉が、心に響きました。オフィスを片づけることで、新しい会社として出発できると考え、取り組むことに決めました

- 最初からコンサルタントに頼もうと思ったのですか?

片づけるとは、「片をつけること」(開陽丸さん)

今回は、最初から小松さんにお願いしようと思っていました。実は、以前に一度自分たちで片づけにチャレンジしたことがあります。その時は、整理整頓の発想で、必要のないカタログを減らして、置き場を決めるというものでした。しかし、必要か必要でないかは、スタッフによって意識が違います。「もしかしたら必要かもしれない」と考え始めると、捨てることができなくなります。過去に挫折した経験があるので、今回はコンサルタントの先生に入っていただこうと思っていました。

- それでも、片づけは自分たちでできるという発想が一般的だと思います。社内で反対意見はなかったですか?

確かに、社内でも自分たちでできるだろうという意見はあったと思います。他の役員からも、もっと別のことにお金を使うべきだという意見もありました。しかし、一度挫折した経験があったことと、今回は新しい会社としての出発の意味もありましたので、私の思いを伝えました。スペースを空けるという物理的な話だけではなく、会社が新しく生まれ変わるために、区切りをつけるという片づけの意味を話して、理解してもらいました

- 今は、スタッフの方々はどんな風にお考えだと思いますか?

実際にオフィスがきれいに整理されてスッキリしていますし、全員で片づけに取り組んでいるので、個々人が片づけることの効果を実感していると思います。顔が見えるのでコミュニケーションも取りやすくなっていますし、お客さんの印象も全く違うことも実感できていると思います。

スッキリ・ラボのコンサルティングはプレッシャーがない

- 他にも片づけコンサルがいますが、スッキリ・ラボを選んだ理由を教えてください。

開陽丸さん:以前に小松さんの本を読んでいました。内容に共感したので、会いたくなって講演会に行きました。講演会でお話をお聞きして、直感でこの人にお願いしようと思いました。まさに、お話の内容が私の考えていたことにピッタリと合ったので、講演の後に名刺交換をしてコンサルをお願いしました。

- 他の人と比較しましたか?

比較はしませんでした。当時は、今ほど片づけのコンサルタントが多くなかったことと、小松さんのお話が胸に響いていましたので、小松さん以外にないと思いました。現在は、片づけのコンサルタントも増えていますので、事前にお話を聞いたり、本を読んでご自身との相性を確かめておいてもいいと思います。

- 片づけるにあたって、具体的にどのような活動をなさいましたか?

まずは、社内で「かたづけ隊」という推進チームを作りました。メンバーは、女性3名で結成しました。小松さんにコンサルに来ていただいた時は、私とかたづけ隊がミーティングに参加して、目標の設定とスケジューリング行いました。スタート前には、全スタッフの前で小松さんに片づけについてのお話をしていただき、方向性を統一してから実行に移しました

具体的な活動は、毎日15分間、お昼前に全員で時間を決めて片づけに取り組みました。実施前に、どこを片づけるのかを報告してもらい、終了したらかたづけ隊がチェックをしています。当社の場合は、モノが多いので、設定した目標を達成するために、15分を2セットで行いました。

- 外出するスタッフはどのようにするのですか?

片づけの時間に外出するスタッフには、事前に申告しておき、オフィスに戻ってから片づけを行うようにしていました。

- 日常の仕事に支障はなかったですか?

なかったですね。小松さんから、1日15分でいいと教えていただいたので、プレッシャーがなくなりました。一気に気合を入れてやるよりも、効率が良いと思います。また、習慣化することで、リバウンドもありません。障壁になったことがあるとしたら、時間的なものよりも心理的な壁です。捨てるのはもったいないということと、もしかしたら使うかもしれないという気持ちが生まれます。特にカタログです。しかし、よく考えて見ると、同じカタログは複数冊も必要ありませんし、「使うかも?」と考えているモノでも、検証してみれば、実際は全く必要がなかったことがわかります。片づけることで、必要なモノと必要でなかったモノを区別することができました

片づけを通して、自主性と習慣が定着するコンサルティング

- 片づけを推進した「かたづけ隊」から、スッキリ・ラボのよかったと思う点を教えてください。

角屋さん:

① 一過性の片付けではなく、片づけの習慣が身につくコンサルティング

「小松先生のコンサルティングは自主性と習慣が定着します。」(角屋さん)

小松先生が実際に手を出して片づけを手伝って下さるわけではありません。だからこそ、私たちに自主性と片づけをする習慣が身に付きます。どちらかと言えば、私個人は片づけが苦手ではありません。しかし、それは家の中を一気にドンと片づけることが得意だっただけで、同じやり方を会社に持ち込むことはできません。仕事に関わるモノが必要か必要でないかの判断は特定の個人では行うことができません。ですから、全員で取り組む必要があります。小松先生にお話をお聞きして、スタッフ全員の意識を統一でき、習慣化が定着したと思います。

② 押し付けることがないので、自主性が身につく

色んなノウハウをお持ちだと思いますが、小松先生は一方的に「こうしたほうがいい。」ということをおっしゃいません。また、私たちの話を否定することも一切ありません。もちろん、的確なアドバイスは何度もいただいています。しかし、最終的な決定は私たちに委ねてくださいます。自分たちで立てた目標であり、スケジュールですからやり遂げようと思う自主性が生まれるのも小松先生のコンサルティングの特徴だと思います。

開陽丸さん:

③ 片づけを通してビジネスが展開する

当初は、社内を片づけることだけを目的にしていました。そのうち、きれいになったオフィスをお客さんにも見ていただこうと思い、「スッキリ祭」というイベントを開催しました。イベントには、小松さんに来ていただき、地域の人を招いて講演会を開催しました。すると、小学校で子ども達に片づけの習慣を教育する機会が生まれました。こうして、片づけを通して、視野が広がりました。視野の広がりは、事業の広がりにもつながります

どの会社でも、片づけることで効率が上がると思います。

- 片づけることが有効になるのは、どんな会社でしょうか?

太田社長:有効にならない会社や業界はないと思います。最初にお話したように、気分は良くなるし、作業スペースが広くなるので効率が上がるのと、事故防止になります。また、商品の置き場が決まっていて、見える状態になっていれば、在庫があるのにも関わらず、同じモノを発注をしてしまうというようなことがなくなります。特に、工場や当社のように作業場を併設している会社には片づけが大きな効果を発揮すると思います

- 片づけを行う際の注意点を教えてください。

開陽丸さん:

① ゴールを設定する

漠然と行うのではなく、ゴールを設定することが大切だと思います。当社の場合は、きれいになったオフィスを地域の人に見ていただこうと、「スッキリ祭」というイベントを企画しました。そこで、イベントにいらした方々が「また来たい。」と思っていただける会社にするという目標を設定しました。

② 推進チームをつくる

片づけを推進するチームが必要です。チームは、社長ではなくスタッフで結成する方が、自発性を生みやすいと思います。また、チームの中には女性が入ることをおすすめします。男性は、できていない部分に目が行きがちですが、女性は出来ている部分に目が行くという特徴があると思います。片づけ後に、「きれいになりましたね。」というひと言を言ってもらうと、続けてやっていこうという気持ちになりやすいと思います。

角屋さん:

③ 無意識を意識する

人は何気ない行動を繰り返しているというお話を小松さんから教えていただきました。意識をしないで、ついモノを決まった場所に置かないとか、あとで片づけようとして忘れてしまうということがあります。そのような無意識の行動を意識することで習慣を変えます。意識して習慣を変えて、習慣化すれば、無意識でも片づけることができるようになります。

品川区を片付けのモデルケースにして、全国へ発信したい。

- これからどのような会社にしていきたいですか?

開陽丸さん:「とりあえず太明」というスローガンを掲げたいと思います。建具の設置はもちろんですが、何かあればお客さんに来ていただけるような会社にしていきたいと思います。また、片づけを広めていくために、小松さんとの関わりを深くしていきたいですね。地域に片づけを定着させて、小学校などに広げていく活動を始めています。最終的には、品川区を「片づけ特区」にして、全国のモデルケースにしたいですね。

- 本日は、お忙しいこところ、ありがとうございました。

※ 取材日時 2012年3月
取材協力:株式会社太明 (たいめい)
※ 取材制作:ビジョン・コンサルティング

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